← Back Stock BI 開発ノート · 2026.06.29 ·18 slides 触らないのが鉄則。それでも研究する理由 -次のキオクシアを探せ- 「素人は長期インデックスで触らないのが鉄則」を踏まえたうえで、r>g の文脈から個別株のエッジを規律的に研究するスタンスと、その探索パイプライン(論文→OKF→エッジ→バックシミュ→戦略昇格)にチャレンジする様子 触らないのが鉄則。それでも研究する理由 -次のキオクシアを探せ- @reizist 個人が投資で儲ける方針 1. 短期 — 売買で取る(アービトラージ / デイトレ) 2. 中期 — ファクター / アノマリーで取る 3. 長期 — インデックスで複利を取る それぞれ「利益の源泉」と「誰が勝つか」が違う 3つを並べる 方針 利益の源泉 性質 素人の現実 短期(売買) 価格の歪み・他人の売買 ゼロサム的 速度×資本の勝負・コスト後はマイナスサム 中期(ファクター) 構造的・行動的な歪みの持続 エッジは残るが賞味期限あり 速度でなく 規律×検証 で取れる余地 長期(index) 経済の成長 プラスサム 持ち続ければ取れる 短期(売買で取る) 個人の余地はほぼない アービトラージ:同じ価値のものの価格差を無リスクで取る 歪みは見つかった瞬間に消える 資本量×執行速度の勝負(機関・HFT の領域) デイトレ:値動きの方向を売買で取りにいく 構造は ゼロサム(コスト後はマイナスサム)。相手はアルゴ・機関 どちらも"速度と資本"の土俵。「上がってるから買う/怖いから売る」は最も負ける 長期(indexで複利) 世界経済・企業の利益成長を まるごと 取る 構造は プラスサム(誰かの損が前提ではない) 時間を味方に 複利 で増やす 売らずに持ち続けることが効く 中期(ファクター / アノマリー) 数日〜数ヶ月の ドリフト を取る(決算・需給・行動バイアス) 速度ではなく"仮説の質×規律×検証" で勝負する帯域 機関が入りにくい小型株などに エッジが残りうる ただし 賞味期限あり・検証を怠れば自滅する 個人に残された数少ない土俵。だが簡単ではない → だから研究する 鉄則:素人は長期で「触らない」 時価総額加重のインデックス一択・低コスト・売らない マーケットタイミングは 無駄で有害 「最優秀な機関投資家たちも市場平均には勝てない」 「市場平均こそが99点」 — hayatoito「普通の人が資産運用で99点をとる方法」 では、研究する意味は? — r>g ピケティ『21世紀の資本』: 歴史的に 資本収益率 r > 経済成長率 g 資本を持つ者に富が集積していく 含意は明快: まず投資する側に回ること自体に意味がある r>g が第一に支持するのは「indexで資本を持ち続ける」こと 自分のスタンス(資金の二層構造) コア(聖域)= 長期 — index で r>g を淡々と取る。触らない=99点 NISAの枠埋めは最優先 サテライト(リスク資金)= 中期 — その上で攻める 最悪ゼロを許容。下振れてもコアは無傷 感情でなく 反証ゲート で、期待値プラスのエッジを探す → この「サテライトの挑戦」を研究している ここからが本題 サテライトで「期待値プラスのエッジ」をどう見つけるか 論文収集 → OKF → エッジ → バックシミュ → 戦略昇格 ちなみに儲かってます 単調増加銘柄を特定できた マクロで勝てる相場だろというツッコミはそう エッジ探索パイプライン ① 論文収集 — SIG-FIN / arXiv / J-STAGE を収集・raw 保存 ② OKF 化 — atomic な知見(1ファイル=1コンセプト)に ③ エッジ仮説 — 「効くかも」を検証可能な形に ④ バックシミュ — 実データで反証ゲート G1〜G5 ⑤ 戦略昇格 — ゲート通過分だけ実装・運用 左から右へ「気がする」が「確かめた」に変わる OKF: コンテキストエンジニアリング Open Knowledge Format(Markdown + YAML) Googleが出した情報蓄積の一般化フォーマット docにtypeとreferenceをkeyで紐づけ OKF 作成skillでナレッジ蓄積を自動化 評価: バックシミュレーション 貯めたナレッジを評価する仕組みが必要 貯めただけでは意味がない DuckDBに10年間分の株価を使いMCP tool化し、投資戦略をあらゆるパターンでシミュレーションできる OKF=>edge作成=>sim=>戦略昇格=>実売買 シミュレーションの可視化 単調増加銘柄を特定できた マクロで勝てる相場だろというツッコミはそう ④ EDGEの例 通期予想の上方修正 × 小型 × 52週高値圏 全体: ネット期待値 +6.09% / OOS IC 0.043・ICIR 0.81 だが 減衰を正直に記録 2016-17 が効きを押し上げていた OOS(≥2024)は +1.84%net・勝率40% に減衰 判定: confirmed(減衰注記つき)。数字をそのまま残す このパイプラインの肝 ドキュメント駆動 — spec が単一の信頼源。実装が独走しない atomic ナレッジ(OKF) — 知見を散文に埋もれさせない 反証ゲート — 「気がする」と「確かめた」を峻別 誠実性 — 減衰も棄却もそのまま残す エッジには賞味期限がある。だから回し続ける まとめ OKFによるコンテキスト蓄積とその評価を行う環境を構築した いわゆるループエンジニアリングをぶん回している index保有とは別の軸で儲けるチャレンジを続けるぞ @reizist ← 1 / 18 → ⤢